プロシアニジンとは
りんごに含まれる成分で近年注目されているのが、抗酸化物質の代表格とも言える「ポリフェノール」。
抗酸化物質はカラダの免疫機能低下を引き起こす活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除いてくれます。
リンゴポリフェノールは様々なポリフェノール類で構成されていますが、全体の半分以上を占めるのが「プロシアニジン」です。
「プロシアニジン」に関するよくある質問
「プロシアニジン」とは何ですか?
りんごに含まれるポリフェノール(総称:リンゴポリフェノール)の主成分です。
リンゴポリフェノールは様々な成分で構成されていますが、その約6割を占めているのが「プロシアニジン」です。
※「プロシアニジン」はポリフェノール類の中のカテゴリの一つのため、本来は「プロシアニジン類」と表記されますが、本文では一般の方に分かりやすいように「プロシアニジン」と呼んでいます。

※アメリカ農務省(USDA)で開発された抗酸化力評価ORAC法による
「プロシアニジン」は他のポリフェノールに比べてどんな特長があるのですか?
特に高い抗酸化力です。
ポリフェノールといえば、緑茶の「カテキン」や、赤ワインなどに含まれる「レスベラトロール」が一般にもよく知られていますが、「プロシアニジン」はそれらよりも更に抗酸化力に優れていることが明らかになっています。
「プロシアニジン」はりんごの他にどんな食べ物に含まれていますか?
アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータベースによると、「プロシアニジン」が含まれる代表的な食べ物として、カカオ、シナモン、黒豆、ナッツなどがあります。

※USDAデータベースより作成

農研機構 農作物機能性成分データベースより
りんごにはたくさんの品種がありますが、全てのりんごに「プロシアニジン」は含まれていますか?
りんごは全ての品種に「プロシアニジン」が含まれています。現在国内に流通している主なりんごに関しては、「ふじ」「王林」にやや多くプロシアニジンが含まれています。
青りんごの方が「プロシアニジン」が多く含まれているというのは本当ですか?
青りんごだから「プロシアニジン」が多いということはありません。
りんごは、未熟果のほうが成熟果より「プロシアニジン」を多く含んでいます。成熟すると赤色や黄色になる品種も未熟果の頃は総じて緑色をしているため、「青りんご=プロシアニジンが多い」といった誤解が生まれたようです。


「プロシアニジン」は熱を加えても大丈夫ですか?
「プロシアニジン」は熱にあまり強くありません。
加熱すると「プロシアニジン」は減少してしまいます。
(ただし、電子レンジ500Wで1分程度であれば「プロシアニジン」はほとんど減りません。)
「プロシアニジン」の抗酸化力を活かす食べ方は?
- 熱に弱いため、できるだけ生のまま食べる
- 体内で持続力がないため、一日の中で何回かに分けて食べる。
- 習慣的に食べる。
- カットしたりんごは空気に触れて茶色くなる(酸化)前に食べる(または酸化しないように手早く薄い塩水やレモン水等で処理する)

ワンポイント解説
りんごのカット面が茶色くなる原因はリンゴポリフェノールの主成分であるプロシアニジンやその他のポリフェノールが酸化されるためです。結果的にプロシアニジンの酸化によって他の果実成分が酸化されるのを守っているのです。つまり、カット面が茶色くなった(酸化した)時点で、プロシアニジンはその抗酸化力の一部を使ってしまったことになります。
そのため、プロシアニジンが体内に入ってから抗酸化力を発揮するためには、食べる時点での酸化はできるだけしていないほうが良いということになるのです。
体の中では、プロシアニジンが酸化されることにより、体内のたんぱく質や脂質などの重要物質が酸化されるのを防ぐ作用が期待できます。

リンゴポリフェノールのほとんどは果肉ではなく、皮や皮の近くに含まれているというのは本当ですか?
リンゴポリフェノールの主成分である「プロシアニジン」は果皮だけでなく果肉にも豊富に含まれています。皮つきでも皮無しでも摂取できます。
(りんごに含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」等は果肉に少ない)