第18代ミスりんごあおもりからのメッセージ
ミスりんごに選んでいただいてから、早くも3年の月日が経とうとしています。
この3年間を振り返ると、多くの学び・経験・素敵な出逢いに恵まれました。
ミスりんごの応募があったのは大学4年生の就職活動中でした。知人の薦めで応募を決めましたが、正直選んでいただけるとは思っていませんでした。美しい所作、人前に立って話をすること、自分の容姿、どれをとっても自信が持てずにいました。ただ「りんごに対する想い」だけはりんご農家の娘として譲れない!という気持ちで選考に臨みました。選考会を重ね、自分と向き合い自分の考えを言葉にするうちに、生産者の想い・情熱を含めた「りんごの魅力」をより多くの方に伝える、届けていくことが私の使命だと感じるようになりました。自分にとってりんごとは何か?切っても切り離すことのできないものだと気付きました。
選んでいただいてからは、ミスとしての心構え、振る舞い、メイクやマナーなどの研修、食育活動の練習、中国語のスピーチと様々な知識を学ばせていただきました。そして県内外や海外でのPR活動が増えていきました。主な用務は、青森県りんご対策協議会が主催する青森りんごPRイベントへの参加、青森りんごの輸出先である台湾や香港でのキャンペーン、全国の青果会社で組織される「青森りんごの会」によるPRイベントや幼稚園、小学校等での食育活動、青森県が全国の量販店等で開催する「青森県フェア」や青森県知事トップセールスへの参加などです。
活動のなかで、たくさんの消費者の方々とお話させていただきましたが「りんごといえば青森」と言ってくださる方が非常に多く嬉しかったです。青森にりんごが栽培されてから、140年余り。長い歴史のなかで先人が苦悩と努力を重ね積み上げてきた結果なのだと誇らしく思う場面が多々ありました。また、全国の青果会社の方々も数ある果物のなかで「青森りんご」には絶対の信頼感を持ってくださっていること、りんごの販売に積極的である姿を目にしました。さらに、知事をはじめとした県をあげてのセールスや広報活動、イベントなどの運営を行なってくださる方々、受け入れてくださる方々、そして私たちをそばで見守ってくださる役員の方々、事務局の方々…生産者だけでなくりんご産業に携わる全ての方々が青森りんごに対して強い想いを抱いており、一生懸命な姿勢であることがわかりました。
多くの方々の協力と支えのうえで、私たちが何一つ不自由なく活動できていたのだと感謝の気持ちでいっぱいです。
私自身も皆さんの想いを背負い、責任を持って役目を果たさなくてはならないと強く感じるようになりました。私は、口下手で大勢の人の前に立つと緊張してしまい臨機応変な対応をすることも苦手です。しかし、弱音ばかりではご協力くださる方に失礼だと思い、自分らしさを生かそうと向上心を持って臨みました。農家だからわかるりんご作りの楽しさ・大変さ・奥深さ。ひとつのりんごができるまでに7回手をかけていること・わが子のように愛情をこめて育てていること・青森から遠く離れたところでおいしいと喜んでもらえるのが何より嬉しく励みになることが、一人でも多くの方にわかっていただけたなら幸いです。気持ちや想いが「伝わる」ように話すのはとても難しいことだと感じますが、自分自身が熱い想いを持ち、誠心誠意臨めば、言葉以外でも伝わるような気がします。
りんご・人・自分と深く向き合い、沢山悩んで葛藤しながらこう思えるようになりました。ミスりんごに選んでいただかなければ、このように考えることも、努力することもなかったと思いますし、このような機会に恵まれて少しは成長できたのかなと感じております。
本当に多くの方々の支えや助けがあって3年を過すことができました。りんごに携わるすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。同期の小野さん平沼さんにも支えてもらい本当に楽しく活動ができました。
これからは、りんご農家として青森りんごをさらに盛り上げていきたいとおもいます。ミスりんごとして活動できたことを誇りに思いまた違った角度からりんごと向き合っていこうと思います。りんごを中心に輪と輪が広がり、みんなが笑顔になれるように…感謝の気持ちを忘れず、これからを過していきたいです。みなさま、ほんとうにありがとうございました。
第18代ミスりんご 相馬澄佳