りんご豆知識
りんごの蜜自体は甘くない?
葉から果実に運ばれたソルビトール(糖アルコール)が果糖やショ糖に変わることができなくなると、細胞の間に水分とともに溜まって、半透明に見えるようになります。それが蜜の正体です。近年では蜜の部分には香り成分であるエチルエステル類などが多く含まれていて、りんごの風味を増していることが分かってきています。蜜そのものは周囲の果肉よりも甘いわけではないのですが、蜜が入ったりんごは葉からの栄養をたっぷり吸収して、ほどよく熟した美味しいりんごの証というわけです。
収穫後、蜜は徐々に果肉に吸収されていきますが、消えても甘さは変わりません。また、りんごには蜜が入りやすい品種と入りにくい品種があり、「王林」「つがる」「ジョナゴールド」などは熟しても蜜が入ることは基本的にありません。